展示室  ※展示室での撮影はご遠慮ください。

展示室1「哲学へのいざない」 【展示棟1階】

  この展示室では、哲学をする、つまり、自分の頭で考えるきっかけとなるいくつかの仕掛けを用意しています。随所にちりばめられた、西田幾多郎を中心とした古今東西の思想家たちの言葉は、 訪れた人が自分で考えることの手助けとなるでしょう。

 タブレットでは、哲学者たちとの対談ゲームを遊ぶこともできます。
一階エレベーターホールに備え付けられた大型のディスプレイでは、西田幾多郎の人生をまとめたVTRを見たり、西田自身が書いた随筆の朗読を聴くことができます。 


展示室2「西田幾多郎の世界」 【展示棟2階】

 この展示室では、西田の遺品、原稿、書簡など、二百点以上におよぶ豊富な資料で彼の人生と人となりを紹介しています。
 西田が世界的に有名なのは、その哲学が認められたからですが、彼もまた一人の人間としてさまざまな苦難に出会い、多くの人と関わりながら生きました。

 彼は哲学者、研究者として学問に打ち込むだけでなく、子、夫、父として家族と関わり、教育者としては多くの弟子を育てました。また同じ時代に石川で育ち、ともに励ましあった友人たちがいました。
 
  西田幾多郎という人物の多面的な魅力を知ってもらうために、年代順に彼の人生を紹介するだけでなく、いくつかのテーマに沿った展示を行っています。
   
 展示室2には企画展示コーナーがあります。そこでは、さまざまなテーマで企画展を行っています。 
「西田幾多郎旧宅(京都・田中上柳町の借家)書斎床の間」  
【展示棟2階エレベーターホール】
 京都・田中上柳町の借家は、西田幾多郎が京都大学赴任後に住んだ2つ目の借家で、大正元(1912)年~大正11(1922)年までの10年間を過ごしました。この間、幾多郎は京都大学で教授に昇任し、『自覚に於ける直観と反省』を出版するなど、より一層独自の思想を深め名声を高めました。一方で家庭的な不幸が相次ぎ、妻・寿美は脳溢血で倒れ寝たきりに、長男・謙は病気で急逝し、幼い娘たちは病気を繰り返しました。次男・外彦が「父〔幾多郎〕にとっても私にも最も思い出の多い家」と回想する、重要な場所です。
 平成28(2016)年の解体時に保存されていた部材を使って、哲学館に床の間部分を復元しました。


展示室3「西田幾多郎の書」 【展示棟地下1階】

    展示室3では西田幾多郎の書を展示しています。彼は生涯に多くの歌を詠み、書を残しました。その独特な筆致は多くの人を魅了しています。
    
         
 

施設

この建物を設計したのは安藤忠雄さんです。

この建物のテーマは「考えること」だと安藤さんはおっしゃっています。哲学という学問にとってもっとも大切なこと、それは「考えること」です。建物の中は複雑で、まるで迷路のように入り組んでいます。建物を歩く中で、迷いながら自ら「考えながら」次に進む道を選び出すのです。また、館内には考えるにふさわしいスペースが随所に設けられています。右の写真は瞑想の空間「ホワイエ」です。すり鉢上に吹き抜けが広がり、天窓からは陽の光が射し込みます。神秘的な空間で思索にふけることができます。「建物を見る」これも哲学館の楽しみ方のひとつになります。

語り合う

哲学という学問は、対話の中で深めていく学問です。これは人との対話であり、また自分自身との対話です。

自然と触れ合う

人と出会うことにより、新たな思索へと踏み込み、時には自分自身と向き合うことにより思索を深めていくのです。哲学館にはそんな対話のための場所が多くあります。

安藤さんは、その土地の特色を生かし、自然と調和した建築をすると言われています。

哲学館の外部は丘陵地を活かした階段状のアプローチになっています。一段のぼるごとに風がさわやかに頬をつたい、眼下には杜、彼方には街の眺望がひらけてきて訪れる人の心を和ませます。

施設のご案内

哲学館には、ホール(303席)、研修室(35名程度)、展望ラウンジ、ホワイエがあります。

これらの施設では哲学館主催の講演会、講座、コンサート等のイベントが開催されています。また、これらの施設は、一般にも貸し出しており、自由に使っていただくことができます。

ホワイエなど館内の空間は、ギャラリーとして使用していただくことも可能です。

貸館はこちら

ホワイエ

傾いた曲線のコンクリートが大きなガラスの天窓へと広がりながら向かっていく、すり鉢上の円形空間です。「空の庭」とは対照的に、円に切られた青空が見える瞑想の空間です。

展望ラウンジ

白砂青松の日本海、雄大な河北潟、眼前にそびえる宝達山、彼方には霊峰・白山連峰をパノラマで展望できます。ことに松林を借景に日本海に沈む夕日の美しさは必見です。

研修室

会議室タイプの研修室です。35名程度でご使用になれます。この部屋は一般にも貸し出しており、自由に使っていただくことができます。

哲学ホール

講演会・コンサート・映画上映など多目的にご使用いただけるホールです。この部屋は一般にも貸し出しており、自由に使っていただくことができます。

喫茶テオリア

哲学館を回った後、思索にふけったり、友と語り合うことができます。
○営業時間/10:00~17:00 (16:30L.O.)
○定休日/月曜日(哲学館に準ずる。)

西田幾多郎書斎「骨清窟」

西田幾多郎の京都の自宅の一部を移築したものです。西田はこの書斎に室町時代の禅僧寂室の詩に基づき「骨清窟」と名付けました。詳細
(国の登録有形文化財) 

図書室

西田幾多郎に関する図書を中心に、哲学の図書を入門書から専門書まで幅広く収集しています。

哲学館の蔵書を検索

下記リンクより、かほく市立中央図書館の図書検索ページが開きます。哲学館の図書を検索するときは、左のメニューから「蔵書検索・予約」を選択し、検索対象館の欄で「西田」のみチェックを入れてください。
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